地元住民への説明も殆どないまま、
事業計画は水面下で進んでいます。


送電架設予定図は絶対に渡してくれない

石並川の景観と安全を守る会は、これまで再三、九州電力に対し、送電線架設予定図を資料として差し出すよう求めてきました。しかし、依然として地元住民などの関係者に一切渡されることがありません。その理由を尋ねたところ、「あくまでも予定地であり、机上の構想であるため」という返事が帰ってきました。

業を煮やした私たちは、実際に山中に測量杭を探しながら、地権者との確認も含め、やっとの事で測量地点を大まかに把握することができました。新設の鉄塔が44基にもなるのですが、そのうちの5基ほどの新設鉄塔が、石並川の運命の明暗を決定することになりそうです。

九州電力用事部はその場所について知識のない人々


 鉄塔建設予定地の候補地を選定する担当となるのが、九州電力宮崎支社の用事部と呼ばれる部署です。「石並川の景観と安全を守る会」代表が2020年2020年10月下旬に、担当者と初めて会話した中ではっきりしたわかったことがあります。担当者や担当部署は、石並川の、市民にとっての重要性・存在意義など知る由もないということです。事業者にとっては、そのようなことはあまり重要なことではないのでしょうか。

 県道沿いのこの土地は、資材の搬入、重機の乗り入れ、雑木林を伐採するためのルートも開きやすいという利点があります。電気事業法に基づき定められた経済産業省令の条件を満たすことを第一にしているとはいえ、それ以外にも周辺集落も数百メートル離れている、地目がほとんど山林であること、地権者が高齢なため了解が取りやすい、何よりも新設鉄塔の数ができるだけ少なくなるよう、生産性・効率性と合理性が見合っているという候補地を選定しているのでしょう。この特別な場所の意味などは鑑みることすらしていないと感じます。

 彼らが断固としていう、送電線架設予定図について「あくまで予定地・机上の構想」は、瞬く間に現実のものとなり、気が付いた時には地元の大切な自然資源の価値はほとんど損なわれるか、半永久的に失われてしまうのです。

九州電力が提出した事業計画の概要

2020年11月4日公表

九州電力送配電株式会社の宮崎支社・用地部より「石並川の景観と安全を守る会」代表が2020年11月4日に受け取ったPDFファイルより抜粋

事業が必要とされる理由

2020年11月4日公表

宮崎県北部地域においては多数の再生可能発電(太陽光パネル発電)事業者からの送配電ネットワークへの接続申し込みがあり、これらの電源を接続した場合、既設の送電線では設備容量を超過することから、送電線路を増強するものである。送電線路増強とは:

  • 送電線サイズの変更及び2回線化

  • 鉄塔の建て替え

九州電力送配電株式会社の宮崎支社・用地部より「石並川の景観と安全を守る会」代表が2020年11月4日に受け取ったPDFファイルより抜粋

事業計画の話が住民に伝わっていないという問題

2020年11月4日公表

 驚くべき事実として特筆したいことは、私たちが地元の方々の家に署名のお願いをするために一軒一軒回っていた時にわかったことです。それは鉄塔建設予定地(当該地)より数百メートルしか離れていない集落の人々がこの計画に関して全く知らなかったという事実です。
 九州電力によると「地元の南部地区町会を通じて事業概要の説明を行っている」とありますが、実際には区長レベルで話は止まっており、実際に集落に住む人々は、全く知らなかった、と驚いて話す方が大半でした。
 美々津にはいくつかの集落グループがあり、それぞれの集落には班長・区長がいて、日々の生活においては、回覧板などの手法で情報を区全体に回らせるというのが普通となっています。

この計画について、多くの住民が知らないまま現在まで進められていた事を疑問に感じています。